キウム・ヒーローズ、薛鍾進暫定監督体制初戦でサムスンに惨敗…ホームラン7本献上の衝撃

Jul 24, 2025
Samsung Lions, Lewin Diaz
キウム・ヒーローズ、薛鍾進暫定監督体制初戦でサムスンに惨敗…ホームラン7本献上の衝撃

新体制の船出は悪夢のスタート

2025年7月20日、韓国プロ野球界に衝撃が走りました。最下位に沈むキウム・ヒーローズが薛鍾進暫定監督体制での初戦で、サムスン・ライオンズに10-15という大差で敗れたのです。この試合でキウムは7本ものホームランを献上し、投手陣の完全崩壊を露呈しました。

キウムは今シーズン開始当初から最下位に低迷し、27勝3分62敗という惨憺たる成績でした。オールスター休息期間中の7月14日、球団は洪元基前監督、高炯旭前団長、金昌炫ヘッドコーチを一斉に解任するという異例の決断を下しました。この大胆な人事刷新は韓国野球界に大きな波紋を呼び、ファンからは賛否両論の声が上がりました。

薛鍾進新暫定監督は長年2軍チームを指揮してきた経験豊富な指導者でしたが、1軍の指揮は初めてでした。17日から19日まで大雨の影響で試合が中止となり、待ちに待った後半戦初戦がこのような結果となったことで、ファンの失望は計り知れないものとなりました。

雨に翻弄された後半戦開幕

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キウムの後半戦開幕は、自然の猛威によって3日間も遅れることになりました。7月17日から19日まで韓国半島を襲った大雨により、サムスンとの4連戦が延期されたのです。この間、新体制への期待と不安が交錯する中、ファンは待ちに待った試合を心待ちにしていました。

前半戦最後の試合では、LGツインズを4-3で破り7連敗から脱出したキウムでしたが、連勝は1試合で途切れることになりました。この試合でキウムの成績は27勝3分62敗となり、勝率は3割を大きく下回る状況が続いています。

一方のサムスンも4連敗中で、両チーム共に勝利が欲しい状況でした。サムスンは44勝1分44敗で6位に位置し、SSGランダースと並んでプレーオフ圏内を狙える位置にいました。この対照的な状況が、試合の重要性をさらに高めていました。

投手陣大炉壊:7本のホームラン献上

この試合で最も衝撃的だったのは、キウムの投手陣が7本ものホームランを献上したことでした。サムスンの強力打線が大爆発し、特にレウィン・ディアスが30号と31号の2本のホームランを放つなど、まさに「ホームランショー」となりました。

試合は1-1の同点で始まりましたが、3回にキウムが先制し、その後4回に5点を奪って7-3とリードを広げました。スネル・ガレットの3点ホームランもあり、この日限りでキウムを去る外国人選手が有終の美を飾るかと思われました。

しかし、5回から始まったサムスンの反撃は凄まじいものでした。5回に具滋旭が2点ホームランで5-7と追い上げると、6回には金英雄、金台勲、李載炫が連続でホームランを放ち、一気に試合をひっくり返しました。韓国野球ファンからは「これは野球ではなく、サムスンの打撃練習だ」という厳しいコメントが多数投稿されました。

ディアスの圧倒的パフォーマンスとキウムの意地

この試合でサムスンの中心となったのは、外国人選手レウィン・ディアスでした。5打数4安打5打点という圧倒的な成績を残し、シーズン30号と31号のホームランを放ちました。ディアスは現在KBOリーグのホームラン王争いをリードしており、この日の活躍でその地位をさらに確固たるものにしました。

7回にはさらに1点を追加し、強民湖の犠牲フライと李成圭の2点ホームランで13-7まで点差を広げました。李成圭のシーズン3号ホームランは、サムスンの総攻撃を象徴する一打となりました。

一方のキウムも8回に崔柱換が3点ホームランを放ち、10-13まで追い上げる意地を見せました。崔柱換のシーズン7号ホームランは、チームの士気を上げる貴重な一発でしたが、8回裏にさらに2点を失い、最終的に5点差での敗北となりました。崔柱換は5打数3安打4打点の好成績を残し、チームの数少ない光明となりました。

ファンの反応と文化的背景

この試合に対するキウムファンの反応は、失望と怒りに満ちたものでした。ネイバースポーツのコメント欄には「監督を変えただけでは解決しない根本的な問題がある」「投手陣の補強が急務」といった厳しい意見が多数寄せられました。一方で、薛鍾進暫定監督に対しては「不可能な状況を引き継いだ」として同情的な声もありました。

韓国野球において、暫定監督は一時的な解決策として見なされることが多く、長期的な改革よりも短期的な成果が求められる傾向があります。特にキウムのような最下位チームの場合、ファンの期待と現実のギャップが大きく、監督への圧力は計り知れないものがあります。

国際的な韓国野球ファンからも、この7本のホームラン献上は大きな話題となりました。世界の野球フォーラムでは「歴史的な投手陣崩壊」として議論され、KBOリーグの攻撃的な特徴を象徴する試合として記録されることになりました。韓国野球文化の理解を深めようとする外国人ファンにとって、この試合はファンダムの情熱的で時に厳しい性質を理解する絶好の例となりました。

チーム再建への長い道のり

この敗戦は単なる1試合の結果を超えた意味を持っています。キウムの問題は監督交代だけでは解決できない構造的なものであることが明らかになりました。投手陣の根本的な立て直し、打線の連携改善、そして何より選手たちのメンタル面でのサポートが急務となっています。

薛鍾進暫定監督は試合後のインタビューで「選手たちの表情が思ったより明るく、心配が和らいだ」と述べましたが、実際の成績改善にはまだ時間がかかりそうです。残りシーズンでどれだけチームを立て直せるかが、来シーズンへの重要な試金石となるでしょう。

韓国プロ野球界では、このような大幅な人事刷新後の成果が注目されることが多く、キウムの今後の戦いぶりは他球団にも影響を与える可能性があります。ファンは新体制への期待を抱きつつも、現実的な視点でチームの再建過程を見守る必要があるでしょう。この試合が象徴するように、プロスポーツにおける組織改革の難しさと、ファンの情熱的な支援の重要性が改めて浮き彫りになった出来事でした。

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