ロメロ、トッテナム残留へ!アトレティコ・マドリードが獲得を断念

移籍市場を揺るがしたロメロ争奪戦の結末
2025年夏の移籍市場で最も注目を集めた移籍劇の一つが、ついに決着を迎えました。アルゼンチン代表DFクリスティアン・ロメロ(27歳)を巡る争奪戦は、アトレティコ・マドリードが獲得を断念したことで、事実上の終結を迎えています。
スペイン『AS』紙の報道によると、アトレティコ・マドリードはトッテナムでプレイするロメロの獲得を断念したとされています。この決定は、ディエゴ・シメオネ監督が同胞であるロメロの獲得を強く要望していただけに、クラブにとって大きな痛手となりそうです。
ロメロは2021年にアタランタからトッテナムにレンタル移籍し、翌年に完全移籍を果たしました。プレミアリーグでは主力センターバックとして活躍し、公式戦通算124試合に出場、7ゴール3アシストを記録しています。現在の契約は2027年6月30日まで残っており、トッテナムの守備陣の要として君臨しています。
アトレティコの巨額オファーも実らず

アトレティコ・マドリードは、ロメロ獲得のために総額7000万ユーロ(約118億円)という巨額の移籍金を準備していたと報じられています。この内訳は、基本移籍金5500万ユーロ(約93億円)に1500万ユーロ(約25億円)の追加オプションが付随するものでした。
しかし、トッテナムのダニエル・レビー会長は、この提示額でも首を縦に振りませんでした。一部報道では、トッテナムがロメロの売却を許可する場合、8000万ユーロ(約135億円)の移籍金を要求していたとされています。これは、ロメロがトッテナムに移籍した際の移籍金約5200万ユーロの約1.5倍に相当する金額です。
アトレティコ側は、この金額を支払うことができず、最終的に獲得を断念せざるを得なくなりました。シメオネ監督は「クティ・ロメロが欲しいか?もちろんだ。彼は素晴らしい選手だ」と公言していただけに、この結果は同監督にとって大きな失望となったでしょう。
ロメロの心境変化と新監督への期待
ロメロ自身は、以前からラ・リーガでのプレーに憧れを抱いていることを公言していました。アルゼンチンメディア『TyC Sports』のインタビューで、「ラ・リーガでプレーしたい。それは私のキャリアで唯一経験していないリーグだから」と語っていたのです。
また、ロメロを重用していたアンジェ・ポステコグルー前監督の解任も、彼の去就に大きな影響を与えると予想されていました。ポステコグルー監督は、ロメロを副キャプテンに任命し、ソン・フンミン、ジェームズ・マディソンと共にチームのリーダーシップグループを形成していました。
しかし、新たにトーマス・フランクが監督に就任したことで、状況は変化しました。フランク監督は、ロメロを自身の戦術システムの中核に据える意向を示しており、これがロメロの残留を後押しする要因となっています。デンマーク人指揮官は、ロメロの技術的能力とリーダーシップ資質を高く評価しており、チーム再建の柱として期待を寄せています。
トッテナムファンの複雑な心境
トッテナムのファンコミュニティでは、ロメロの去就を巡って複雑な感情が渦巻いていました。一部のファンは、ロメロの新たな挑戦への意欲を理解し、彼の決断を尊重する姿勢を見せていました。一方で、多くのサポーターは、チームの守備の要である彼の退団を何としても阻止したいと願っていました。
特に、ソン・フンミンを応援する韓国系ファンの間では、副キャプテンとしてソンと共にチームを牽引するロメロの存在が重要視されていました。ソーシャルメディア上では、「ロメロがいなくなったら、守備が崩壊する」「彼ほどの選手を代替できる人材はいない」といった懸念の声が多数上がっていました。
また、日本のトッテナムファンからも、「ロメロの残留は朗報」「フランク監督の下で新たなスタートを切ってほしい」といった前向きなコメントが寄せられています。ファンフォーラムでは、ロメロの代替候補として挙げられていたマルク・ゲイ(クリスタル・パレス)やその他の選手について議論が交わされていましたが、結果的にそうした心配は杞憂に終わりそうです。
プレミアリーグでの地位確立と今後の展望
ロメロは、プレミアリーグという世界最高峰のリーグで、確固たる地位を築き上げました。アタランタ時代にセリエA年間最優秀ディフェンダー賞を受賞した実力は、イングランドでも遺憾なく発揮されています。特に、対人守備の強さと空中戦での圧倒的な存在感は、プレミアリーグの激しいフィジカルコンタクトに完璧に適応していることを示しています。
2022年のワールドカップ・カタール大会では、アルゼンチン代表の優勝に貢献し、決勝戦でも先発出場を果たしました。この経験は、彼の国際的な評価をさらに高め、世界中のビッグクラブからの注目を集める要因となりました。
今後、ロメロがトッテナムに残留することになれば、フランク監督の新体制下でさらなる飛躍が期待されます。特に、チャンピオンズリーグ出場権を獲得したトッテナムにとって、ヨーロッパの舞台での戦いは避けて通れません。ロメロの経験と実力は、こうした重要な試合で真価を発揮することでしょう。
移籍市場への影響と他クラブの動向
ロメロの残留決定は、今夏の移籍市場に大きな波紋を投げかけています。アトレティコ・マドリードは、アクセル・ヴィツェルとセサル・アスピリクエタの契約満了に伴い、センターバックの補強が急務となっていました。ロメロ獲得に失敗したことで、同クラブは代替候補の探索を余儀なくされています。
一方、トッテナムにとっては、主力選手の残留により、他のポジションの補強に集中できるメリットがあります。既に川崎フロンターレの高井幸大の獲得が決定的になっていると報じられており、ロメロとの共存が注目されています。また、ボルシア・メンヒェングラートバッハの板倉滉への関心も報じられており、日本人選手の動向にも注目が集まっています。
レアル・マドリードも一時期ロメロに関心を示していたとされていますが、アトレティコの撤退により、この夏の移籍は現実的ではなくなりました。ロメロの市場価値は依然として高く、将来的な移籍の可能性は残されていますが、少なくとも来シーズンはトッテナムでプレーすることになりそうです。この決定は、プレミアリーグ全体の戦力バランスにも影響を与え、トッテナムの競争力向上に寄与することが期待されています。
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