DRX、EWC 2025決勝で惜敗も本戦出場権獲得！BeYNとMaKoが見せたPacific予選での圧巻パフォーマンス

## DRXのEWC 2025本戦出場権獲得への軌跡

韓国の強豪DRXが、5月22日から25日にかけて開催されたEsports World Cup 2025 Pacific予選「Asian Champions League 2025 EWC Pacific Qualifier」で見事に本戦出場権を獲得しました。グループBを2勝1敗（38勝29敗、ラウンド差+9）で首位通過し、準決勝ではGlobal Esportsを2-0で撃破。決勝ではPaper Rexに1-3で敗れたものの、上位2チームに与えられるサウジアラビア・リヤドでの本戦出場権を確保しました。

この大会は、VCT 2025 Pacific Stage 1の上位2チーム（RRQ、Gen.G）を除く8チームが参加し、EWC 2025への2つの出場枠を争う重要な予選でした。DRXにとって、この結果は近年のロースター変更や戦術的調整を経て、再び国際舞台での競争力を証明する重要な成果となりました。賞金総額約1.78億円という史上最大規模のeスポーツ大会への切符を手にしたDRXの戦いぶりは、多くのファンに感動を与えました。

## グループステージでの劇的な戦いとBeYNの覚醒

グループBでのDRXの戦いは、まさにジェットコースターのような展開でした。初戦のBOOM Esports戦では、Icebox mapで0-7という絶望的な状況から見事に逆転勝利（14-12）を収め、チームの精神力の強さを示しました。この試合は、DRXが困難な状況でも諦めない姿勢を持っていることを証明する象徴的な勝利となりました。

第2戦のNongshim RedForce戦では、Haven mapで11-13と惜敗。この敗戦は、Pacific地域の競争の激しさを物語るものでした。しかし、最終戦のTeam Secret戦では、Split mapでBeYNが19キルという圧巻のパフォーマンスを見せ、13-4という圧勝を収めました。BeYNのこの試合での活躍は、ロースター変更後のDRXの新たな可能性を示すものとして、ファンの間で大きな話題となりました。MaKoも18キルを記録し、ベテランとしての安定感を発揮しました。

## 準決勝でのGlobal Esports撃破とチーム戦術の完成度

5月24日に行われた準決勝では、DRXがGlobal Esportsを2-0（Haven 13-10、Sunset 13-8）で撃破し、EWC 2025本戦出場を決定的なものにしました。この勝利は、DRXの戦術的成熟度と個人技の高さを同時に示すものでした。Haven mapでは13-10という接戦を制し、Sunset mapでは13-8と安定した勝利を収めました。

特に注目すべきは、MaKoのIGL（In-Game Leader）としての指揮能力でした。試合中の戦術変更や状況判断が的確で、チーム全体が一丸となって戦う姿が印象的でした。また、新加入選手のfreeingとHYUNMINも、プレッシャーのかかる場面で安定したパフォーマンスを見せ、ロースター変更の成功を裏付けました。この勝利により、DRXは3年ぶりとなる大型国際大会への出場権を獲得し、韓国VALORANTシーンに大きな希望をもたらしました。

## 決勝戦でのPaper Rex戦と惜敗の教訓

5月25日の決勝戦では、DRXがPaper Rexと対戦し、1-3（Ascent 13-8、Sunset 7-13、Lotus 11-13、Icebox 6-13）で敗れました。初戦のAscentでは13-8で勝利し、良いスタートを切ったものの、その後3マップ連続で敗れる結果となりました。特にIceboxでは6-13という大差での敗戦となり、Paper Rexの圧倒的な実力を見せつけられました。

この敗戦は、DRXにとって貴重な学習機会となりました。Paper Rexのjingggが2マップで39キル、平均ACS246という驚異的なパフォーマンスを見せ、個人技とチーム戦術の両面でDRXを上回りました。しかし、この経験は7月8日から13日にかけてリヤドで開催されるEWC 2025本戦に向けて、DRXがさらなる成長を遂げるための重要な指針となるでしょう。敗戦の悔しさを糧に、世界最高峰の舞台でのリベンジを誓うDRXの姿勢が、ファンの心を打ちました。

## MaKoのリーダーシップと戦術的進化

今大会を通じて、MaKoのIGLとしての成長が顕著に現れました。特に準決勝のGlobal Esports戦では、相手チームの戦術を的確に読み、リアルタイムでの戦術変更を指示する場面が多く見られました。MaKoの冷静な判断力と豊富な経験は、プレッシャーのかかる場面でチーム全体を安定させる重要な要素となりました。

また、ロースター変更により新たに加わったfreeingとHYUNMINとの連携も、大会を通じて着実に向上していきました。MaKoの指導の下、新メンバーが既存の戦術システムに溶け込み、チーム全体としての完成度を高めていく過程は、多くの戦術分析者から高く評価されました。Vision Strikers時代から培ってきた豊富な国際大会経験を活かし、若手選手たちを導くMaKoの姿は、韓国VALORANTシーンの未来への希望を象徴するものでした。

## ファンコミュニティの反応と期待の声

DRXのEWC 2025出場決定を受けて、韓国のVALORANTコミュニティは歓喜に沸きました。DC InsideやNaver Sportsなどの主要プラットフォームでは、「ついにDRXが帰ってきた」「BeYNの覚醒が素晴らしい」「MaKoのリーダーシップに感動」といった肯定的なコメントが数多く投稿されました。特にBeYNのTeam Secret戦での19キルパフォーマンスは、「新時代のDRXを象徴する活躍」として高く評価されています。

一方で、決勝でのPaper Rex戦での敗戦については、「まだ改善の余地がある」「世界トップレベルとの差を感じた」といった冷静な分析も見られました。しかし、全体的には「3年ぶりの大型国際大会出場」という事実に対する喜びの声が圧倒的で、7月のEWC 2025本戦での活躍への期待が高まっています。海外ファンからも、DRXの復活を歓迎する声が多数寄せられ、国際的な注目度の高さを示しています。

## EWC 2025本戦への展望と今後の課題

7月8日から13日にかけてサウジアラビア・リヤドで開催されるEWC 2025本戦では、各地域の強豪16チームが集結します。DRXにとって、この大会は近年の低迷期を完全に脱却し、再び世界トップレベルのチームとしての地位を確立する絶好の機会となります。Pacific予選での経験を活かし、特に決勝で見せられた課題を克服することが、本戦での成功の鍵となるでしょう。

今回の予選を通じて明らかになったDRXの強みは、困難な状況での精神力の強さと、MaKoを中心とした戦術的な柔軟性です。一方で、Paper Rex戦で露呈した個人技での差や、連戦での集中力維持といった課題も浮き彫りになりました。これらの課題を本戦までの約1ヶ月半でどれだけ改善できるかが、DRXの世界大会での成績を左右することになります。韓国VALORANTの威信をかけた戦いが、いよいよ本格的に始まろうとしています。