ロッテ vs LG、今日は試合できるか?雨は止んだが18時以降の予報が変数に【蚕室現場レポート】

Jul 24, 2025
LG Twins, Son Ju-young
ロッテ vs LG、今日は試合できるか?雨は止んだが18時以降の予報が変数に【蚕室現場レポート】

天候に翻弄された蚕室球場の一日

2025年7月18日、韓国プロ野球KBOリーグの後半戦開幕を告げるビッグマッチが蚕実球場で予定されていました。ロッテ・ジャイアンツとLGツインズの「エル・ロット・ラシコ(El-Rot-Lasico)」と呼ばれる人気対戦カードでしたが、朝から降り続く雨により開催が危ぶまれる状況となりました。前日17日には全国5球場すべての試合が雨天中止となっており、ファンたちは今度こそ試合が行われることを切に願っていました。

午前中は相当な雨量を記録していた蚕室球場でしたが、正午頃から雨脚が弱まり始め、午後2時以降は完全に雨が止みました。午後3時30分頃からは雲間から太陽が顔を出し始め、グラウンドに光が差し込む光景が見られました。しかし、球場施設管理チームは夕方6時以降の降雨予報を考慮し、内野グラウンドの防水シートを完全に撤去せず、慎重な対応を続けていました。

オールスター休息期後の重要な一戦

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2025年シーズンのKBOリーグは7月10日から16日まで6日間のオールスター休息期を持ちました。11日のフューチャーズオールスター戦、12日のオールスター本戦に参加しなかった選手たちにとっては、まさに甘い休息の時間でした。しかし、後半戦の再開を心待ちにしていたファンたちにとって、連日の雨天中止は大きな失望でした。

この日の試合は両チームにとって極めて重要な意味を持っていました。LGツインズは前半戦を48勝2分38敗(勝率0.558)の2位で終え、首位ハンファ・イーグルスを追いかける立場でした。一方、ロッテ・ジャイアンツは47勝3分39敗(勝率0.547)の3位で、プレーオフ進出のためには上位チームとの直接対戦での勝利が不可欠でした。韓国野球ファンの間では、この対戦が後半戦の行方を左右する重要な試合として注目されていました。

エース対決:孫周栄 vs アレック・ガンボア

この日の先発投手対決は、まさにエース同士の激突となりました。LGツインズからは左腕の孫周栄(ソン・ジュヨン)が先発として発表されました。孫周栄はロッテ戦に対して特に強さを発揮する投手として知られており、27イニング連続無失点という驚異的な記録を保持していました。今シーズンロッテとの3回の対戦で2勝無敗、防御率0.47という圧倒的な成績を残していました。

対するロッテ・ジャイアンツは、シーズン途中に加入した外国人投手アレック・ガンボアを先発に起用しました。ガンボアは加入わずか1ヶ月で5勝1敗、防御率2.11という素晴らしい成績を残し、チームの救世主的存在となっていました。最速155kmの速球を武器とし、KBOリーグデビュー戦では不運にも敗戦投手となったものの、その後は安定した投球を続けていました。韓国野球解説者たちは、このピッチャー対決を「技巧派左腕vs剛腕右腕」として大きな注目を集めていました。

戦術的な打線構成と選手復帰

LGツインズは新民宰(2塁手)、天聖昊(3塁手)、金賢洙(左翼手)、文宝慶(1塁手)、朴東元(指名打者)、文聖周(右翼手)、呉志煥(遊撃手)、李周憲(捕手)、朴海民(中堅手)という打順で臨むことが発表されました。この打線構成は、ガンボアの右投げに対する左打者を多く配置した戦略的なものでした。特に序盤の打者に左打者を集中配置することで、ガンボアのリズムを崩すことを狙っていました。

一方、ロッテ・ジャイアンツは大腿部負傷から復帰した尹東熙の存在が大きな話題となりました。金太亨監督は戦略的判断により羅承暎を1塁に配置し、最近調子の上がらない鄭勳をベンチスタートとする決断を下しました。韓国野球ファンの間では、この采配が吉と出るか凶と出るかが大きな関心事となっていました。両チーム合わせて満員観客23,750人が詰めかけ、シーズン27回目のソールドアウトを記録する盛況ぶりでした。

韓国野球文化と天候の関係

韓国プロ野球において、梅雨時期の天候管理は毎年大きな課題となります。蚕室球場をはじめとする韓国の球場では、アメリカMLBで使用されているような高性能な防水シートを導入しており、LGツインズは2千万ウォンを投じて専用の防水システムを整備していました。この防水シートは1塁線、3塁線、そして内野と外野の境界部分の土の部分を完全にカバーできる設計となっており、多少の雨でも試合続行を可能にする画期的なものでした。

韓国野球ファンの天候に対する反応も非常に特徴的です。DCインサイドや에펨コリアなどのオンラインコミュニティでは、「雨が降っても満員」「天気予報なんて関係ない」といった熱狂的なコメントが数多く投稿されました。特に海外ファンからは、韓国ファンの天候に左右されない熱狂ぶりに対する驚きと賞賛のコメントが寄せられていました。これは韓国野球特有の文化的特徴として、国際的にも注目を集める現象となっています。

試合結果と後半戦展望

結果的に18時30分に予定通り試合が開始され、LGツインズが2-1で勝利を収めました。孫周栄は6イニングを投げ、7安打1失点の好投を見せ、シーズン8勝目(6敗)を挙げました。一方のガンボアも6イニング2失点と健闘しましたが、わずかな差で敗戦投手となりました。この勝利により、LGは単独2位の地位を維持し、3位ロッテとの差を2ゲームに広げることに成功しました。

この一戦は後半戦の行方を占う上で非常に重要な意味を持ちました。LGツインズはこの勝利により、首位ハンファとの差を縮める足がかりを得た一方、ロッテ・ジャイアンツは追い上げのチャンスを逃す結果となりました。韓国野球解説者たちは、この試合を「後半戦の流れを決定づける重要な一戦」として位置づけており、両チームのファンにとっても忘れられない試合となりました。天候という不確定要素を乗り越えて実現したこの名勝負は、韓国プロ野球の魅力を改めて世界に示すものとなったのです。

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