「もう我慢できない」中国・成都の徐正源監督が爆発!クラブ首脳陣への怒りの告白

Jul 20, 2025
Chengdu Rongcheng, Romulo
「もう我慢できない」中国・成都の徐正源監督が爆発!クラブ首脳陣への怒りの告白

限界突破:6か月の忍耐の果てに爆発した韓国人監督の怒り

中国サッカー界に衝撃が走った。成都栄城を率いる韓国人監督・徐正源(ソ・ジョンウォン)氏が、天津津門虎戦を控えた7月17日の記者会見で、クラブ経営陣への不満を公然と表明したのだ。「本来なら今日この場で試合の準備について話すつもりでした。こんなことを言って申し訳ありません。非常に遺憾です」と切り出した徐監督の表情は、明らかに怒りに満ちていた。

「我々のチームには現在問題があります。6か月間ずっと耐えてきましたが、監督としてもはやこれ以上我慢することはできません。ただ傍観しているわけにはいきません」。この発言は、中国メディア「捜狐体育」をはじめとする各社が一斉に報じ、中国サッカー界全体を揺るがす大きな波紋を呼んでいる。

徐監督の爆発は突然のことではなかった。関係者によると、この冬からクラブ側が段階的に監督の権限を削り取っていく動きがあったという。医療スタッフや通訳の解雇、3月まで遅延されたコーチ陣の契約更新など、組織的な圧迫が続いていたのだ。

奇跡の男が直面した屈辱:2部から1部、そしてACLへの軌跡

관련 이미지

徐正源監督が成都栄城に就任したのは2020年12月のことだった。当時のクラブは中国2部リーグに所属する無名の存在に過ぎなかった。しかし、徐監督の手腕により、わずか2年後の2022年には中国スーパーリーグ(1部)への昇格を果たす。これは単なる昇格ではなく、成都というサッカー不毛の地に希望の光をもたらした歴史的快挙だった。

さらに驚異的だったのは昇格後の成績である。2022年5位、2023年4位、そして2024年シーズンには堂々の3位を記録し、クラブ史上初となるAFCチャンピオンズリーグエリート出場権を獲得した。この成果は中国サッカー界でも「成都の奇跡」と称されるほどの偉業だった。

現在も2025年シーズンで3位をキープし、首位の北京国安とはわずか4点差に位置している。前半戦では一時期クラブ史上初の首位に立つなど、徐監督の戦術的手腕は中国国内でも高く評価されている。そんな実績ある監督に対するクラブ側の態度は、まさに恩を仇で返すような仕打ちと言えるだろう。

権限剥奪の実態:「私が決められることはほとんどない」

徐監督が記者会見で明かした内容は、まさに権限の組織的剥奪そのものだった。「昨冬からクラブは我々コーチ陣を信頼していませんでした。医療チームのメンバーと通訳を解雇しました。すべてのコーチ契約は3月になってやっと締結されました。現在、私が決定できることはほとんどありません」。

特に深刻なのが選手の移籍・レンタルに関する情報共有の完全な遮断である。「後半戦は3つの大会に出場しますが、クラブは私と何の相談もしていません。選手のレンタルや移籍についても全く知らされていません。監督としてこのような状況は到底容認できません」。現場の最高責任者である監督が、チーム構成の重要な決定から完全に除外されているという異常事態が明らかになった。

中国メディアの報道によると、この背景にはクラブ側の一方的な契約条件変更の試みがあるとされる。徐監督は昨シーズンのACL出場権獲得により、自動的に3年契約延長される条項があったが、クラブ側が給与削減を目的とした再交渉を強要している可能性が指摘されている。

ロムロの怒り:選手たちも監督を全面支持

この記者会見で注目すべきは、元釜山アイパーク所属のブラジル人MFロムロが徐監督への強力な支持を表明したことだ。「私たちは皆、毎日真剣にトレーニングに取り組んでいます。私は我々のチーム選手、コーチ陣が非常にプロフェッショナルで責任感があると思います。しかし経営陣は我々に対する尊敬が不足しています」。

ロムロはさらに踏み込んだ発言を続けた。「非常に残念なのは、過去5年間で我々が築き上げてきたものが認められていないという点です。クラブは過去5年間で我々が成し遂げた努力を認識する必要があります。私は永遠に我々のコーチ陣を支持します」。この言葉からは、選手たちがいかに徐監督に対して深い信頼と愛情を抱いているかが伝わってくる。

「私が初めてこのチームに来た時、中国2部リーグにいました。今我々のチームがどこにいるか見てください。遺憾ながら我々が直面している現実は、クラブがおそらくこんなことすら考えていないということです。それでも我々は最善を尽くします」。ロムロの言葉は、徐監督の功績に対するクラブ側の無理解を痛烈に批判している。

ファンとメディアの反応:「77億ウォンでも安い」の声

この騒動に対する中国国内の反応は興味深い二面性を見せている。一部の中国メディアは徐監督とコーチ陣の総年俸が4000万元(約77億ウォン)に達すると批判的に報じた。しかし、ファンの反応は全く異なるものだった。「徐正源の77億?誰かがナイフを持って脅迫したのか?」といった皮肉混じりのコメントが中国のSNSで拡散されている。

成都のサポーターたちは徐監督への強力な支持を表明している。オンラインフォーラムやSNSには「徐監督がいなければ今の成都はない」「2部から1部、そしてACLまで導いてくれた恩人を何だと思っているのか」といった書き込みが殺到している。地元メディアも「成都の神話を作った男」として徐監督を称賛し続けている。

興味深いのは、他クラブのサポーターからも同情の声が上がっていることだ。「中国サッカーがこんなレベルだから発展しないんだ」「優秀な外国人監督をこうやって追い出していたら、誰も中国に来なくなる」といった危機感を示すコメントも多数見られる。

投資撤退の影響:青島星青投資グループの決断

この騒動の背景には、メインスポンサーである青島星青投資グループの投資撤退決定がある。報道によると、同グループは3年連続で年平均2億5000万元(約484億ウォン)の赤字を計上し、2024年10月に撤退を決定したという。「成都はスーパーリーグで最もホットなチームだが、商業的な転換能力が弱く、巨額の投資に対する十分な見返りを得られない」という厳しい現実が浮き彫りになっている。

この経済的な圧迫が、クラブ側の徐監督に対する態度硬化の主因と見られている。高額な年俸を支払っている監督とコーチ陣への風当たりが強くなる中、実績を上げている徐監督すらもコスト削減の対象にされている状況だ。

しかし、多くの専門家は「短期的なコスト削減のために、長期的な成功の基盤を破壊するのは愚策」と指摘している。ACL出場という歴史的成果を達成した監督を軽視することの危険性について、中国サッカー界内でも議論が活発化している。

最後通告と今後の展望:「満足していないなら早く教えて」

徐監督は記者会見の最後に、クラブ側に対する事実上の最後通告を発した。「そのため私は一つはっきりさせたい。クラブが我々コーチ陣に満足していないなら、速やかに知らせてほしい。そうすれば我々は決断を下すことができる。一日も早く私と対話してほしい」。この発言は、徐監督の去就を巡る決定的な局面が近づいていることを示している。

現在の徐監督の契約は2025年末までとなっているが、ACL出場権獲得による自動延長条項の履行を巡って対立が続いている。クラブ側が契約条件の一方的な変更を求める一方、徐監督側は約束の履行を主張している構図だ。

今後の展開について、中国サッカー専門家たちは様々な見解を示している。「徐監督が去れば成都は間違いなく降格争いに巻き込まれる」「中国サッカーがこれ以上優秀な外国人指導者を失えば、発展の望みは完全に絶たれる」といった警告の声も上がっている。8月12日に控えるAFCチャンピオンズリーグエリート・プレーオフのバンコク・ユナイテッド戦を前に、この騒動がどのような結末を迎えるかに注目が集まっている。

徐正源
成都栄城
中国サッカー
韓国人監督
クラブ対立
AFCチャンピオンズリーグ
中国スーパーリーグ
ロムロ

Discover More

To List