韓国は経由地だけ?山田新のセルティック移籍と日本サッカー界の欧州大移籍時代

Jul 18, 2025
Celtic FC, Yamada Shin
韓国は経由地だけ?山田新のセルティック移籍と日本サッカー界の欧州大移籍時代

山田新の電撃移籍:大学卒業からわずか2年でセルティック入り

皆さんはご存知でしたか?山田新という選手が、桐蔭横浜大学を卒業してからわずか2年で、スコットランドの名門セルティックに移籍することになったのです。この異例のスピード出世は、現代サッカーの移籍市場がいかに変化しているかを物語っています。

2023年に川崎フロンターレに加入した山田は、初年度から19ゴールを記録し、日本人選手として最多得点を挙げました。彼の成功は偶然ではありません。桐蔭横浜大学時代から注目されていた逸材で、大学サッカー界では既に「プロ入り確実」とされていた選手でした。しかし、まさかこれほど早く欧州移籍が実現するとは、誰も予想していなかったでしょう。

川崎フロンターレが7月16日に発表した「海外クラブへの移籍を前提とした手続き」という表現は、日本のクラブが伝統的に使用してきた婉曲的な発表方法です。これは選手のプライバシーを守りながら、移籍の準備段階であることを示唆する日本独特の慣習といえるでしょう。

セルティックが求めた攻撃力:ブレンダン・ロジャースの戦術的計算

관련 이미지

セルティックのブレンダン・ロジャース監督が山田新の獲得を強く希望していたことは、スコットランドメディアの報道からも明らかです。推定150万ポンド(約3億円)という移籍金は、現在の市場価値を考えると非常にリーズナブルな価格設定といえます。

セルティックの現在の攻撃陣を見ると、韓国代表の楊賢濬(ヤン・ヒョンジュン)、アダム・アイダ、ジョニー・ケニー、カラム・オズモンドなどがいますが、古橋亨梧のバーミンガム移籍により、確実に得点を奪える純粋なストライカーが不足していました。前田大然は左ウイングとしても活用される多用途選手ですが、センターフォワードとしての重量感にはやや欠けるとの評価もありました。

山田新の特徴は、J1リーグで証明された得点力と、国際試合での経験です。E-1選手権での香港戦では得点こそなかったものの、動き出しの鋭さと決定力の高さを示しており、スコットランドリーグでも十分に通用する素質を持っていると評価されています。

E-1選手権は単なる経由地?日本代表デビューの裏側

2025年のEAFF E-1選手権で初めて日本代表に選出された山田新ですが、実は彼にとってこの大会は「欧州移籍への最後のアピールの場」という側面が強かったのです。7月8日の香港戦で代表デビューを果たした後、山田は追加の試合に出場することなく、欧州移籍の準備に集中するために帰国しました。

この状況は、現代の日本サッカー界が直面している複雑な問題を浮き彫りにしています。E-1選手権は東アジアの国際大会として重要な位置づけにありますが、一方で欧州クラブのプレシーズンや移籍市場の時期と重なるため、有力選手の参加が困難になっているのです。

実際、山田以外にも京都サンガの川崎颯太(みどりふぃーるだー)や湘南ベルマーレの鈴木準之介(でぃふぇんだー)など、複数の選手がE-1選手権を欠場して海外移籍に集中しており、日本サッカー界にとって「人材流出」と「レベルアップ」の両面を持つ現象となっています。

日本サッカー界の欧州移籍ラッシュ:2025年夏の大変革

2025年夏の移籍市場は、日本サッカー史上最大規模の「欧州移籍ラッシュ」となっています。山田新のセルティック移籍は、この大きな流れの一部に過ぎません。サッカー専門メディアの集計によると、この夏だけで15名以上の日本人選手が欧州クラブへの移籍を果たしており、その中には初海外挑戦の選手も多数含まれています。

この現象の背景には、いくつかの要因があります。まず、Jリーグのレベル向上により、欧州クラブのスカウトが日本により注目するようになったこと。次に、コロナ禍を経て移籍市場が活発化し、比較的リーズナブルな価格で有望な選手を獲得したいというクラブの需要が高まったこと。そして、日本人選手自身の意識変化で、より若い段階から海外挑戦を目指す傾向が強まったことが挙げられます。

一方で、この大量流出は日本国内サッカーにとって課題も生み出しています。代表チームの強化や国内リーグの競技レベル維持という観点から、バランスの取れた人材育成と流出管理が求められているのです。

ファンコミュニティの反応:喜びと寂しさの複雑な感情

日本のサッカーファンコミュニティでは、山田新のセルティック移籍に対して複雑な感情を抱いています。2ちゃんねるやYahoo!ニュースのコメント欄では、「山田はJリーグで実力を証明した。欧州でも通用するかが楽しみ」という期待の声がある一方で、「もう少し国内でプレーしてほしかった」という惜しむ声も多く見られます。

川崎フロンターレのサポーターからは、「山田の成長を見守ってきたファンとして、欧州での活躍を心から応援したい」という温かいメッセージが寄せられています。7月16日の天皇杯SC相模原戦後には、山田からファンへの感謝の挨拶が行われ、多くのサポーターが別れを惜しんでいました。

一方、セルティックファンの間では、「新しい日本人ストライカーの獲得に期待している」「楊賢濬との連携が楽しみ」といった歓迎の声が上がっています。スコットランドのサッカーコミュニティでは、日本人選手の技術力と戦術理解度が高く評価されており、山田新の加入も好意的に受け止められているようです。

セルティックのアジア戦略:楊賢濬との共存とシナジー効果

セルティックが山田新を獲得することで、チーム内のアジア人選手の存在感がさらに高まることになります。現在、韓国代表の楊賢濬(ヤン・ヒョンジュン)が中心選手として活躍しており、日本代表の前田大然、そして今回加入予定の山田新により、「アジアトリオ」が形成されることになります。

この構成は、セルティックにとって戦術的にも商業的にも大きなメリットをもたらすと予想されます。アジア系選手は一般的に技術力が高く、チーム戦術への適応力も優れているため、ブレンダン・ロジャース監督の求めるポゼッションベースのサッカーに適しています。また、アジア市場での人気拡大という商業的効果も期待できるでしょう。

特に興味深いのは、山田新と楊賢濬の連携です。両選手とも動き出しのタイミングが良く、スペースを見つける能力に長けているため、お互いの長所を活かし合える可能性があります。山田新は「環境を変えることで成長してきた」と語っており、新しい環境での更なる飛躍が期待されています。セルティックでの成功は、日本サッカーの国際的地位向上にも大きく貢献することでしょう。

山田新
セルティック
川崎フロンターレ
日本サッカー
欧州移籍
E-1選手権
楊賢濬
スコットランド
プレミアリーグ
Jリーグ

Discover More

To List