ハンファ・イーグルス、1985年サムスン以来40年ぶりの偉業達成!文東柱が導く歴史的10連勝

歴史的な高飛翔:40年ぶりのシーズン2回の10連勝への挑戦
皆さんはご存知でしたか?2025年7月22日、韓国プロ野球のハンファ・イーグルスが1985年のサムスン・ライオンズ以来、40年ぶりに単一シーズンで2回の10連勝を達成しました。これはKBOリーグの歴史上2チーム目の快挙です。先発投手の文東柱(ムン・ドンジュ)が6イニング無失点、9奪三振の堂々たる投球でドゥサン・ベアーズを2-1で破り、チームを勝利に導きました。この勝利により、ハンファは56勝33敗2分けという素晴らしい成績で堂々の首位を維持しています。1985年のサムスンが11連勝と13連勝を記録して以来、韓国プロ野球界では誰も成し遂げることができなかった偉業を、ついにハンファが達成したのです。
この記録的な連勝は偶然ではありません。ハンファは今シーズン前半の4月26日から5月11日にかけて12連勝を記録し、その後7月4日のキウム・ヒーローズ戦から再び連勝街道を歩み続けました。チーム全体のバランスが絶妙で、投手陣の安定感、打線の爆発力、そして守備の堅実さが見事に融合した結果です。特に注目すべきは、33年ぶりの快挙という点で、多くのファンが生涯で一度も見ることができなかった歴史的瞬間を目撃しているということです。
文東柱:決定的な場面で輝いた"大田の王子"

この歴史的偉業の中心人物として輝いているのが、愛称「大田の王子」として親しまれる文東柱投手です。7月22日のドゥサン戦では、最高球速158km/hの速球を武器に22人の打者と対戦し、被安打わずか2本、与四球1個で9奪三振という圧巻の投球を見せました。6イニングを無失点に抑え、シーズン8勝目(3敗)を挙げた彼の投球は、まさに芸術的でした。
文東柱の今シーズンの成績は14試合で7勝3敗、防御率3.75と安定しており、特に今回の投球は今季個人最多タイとなる9奪三振を記録しました。彼が投げた104球のうち、ストライクが68球という高い制球力も光りました。ファストボール(48球)、スプリッター(28球)、カーブ(15球)、スライダー(13球)を巧みに使い分け、ドゥサンの強力打線を完全に封じ込めました。
興味深いのは、文東柱がドゥサン戦で苦手意識を持っていたことです。2024年シーズンには防御率12.42という散々な成績で、9球団中最悪の数字を記録していました。しかし、2023年の新人王受賞時には防御率1.19の好成績を残しており、今回の投球で完全に復活を果たしたと言えるでしょう。
2025年シーズン序盤の12連勝とその持続力
ハンファの2025年シーズンは、まさに奇跡の連続でした。4月26日の大田でのKT戦から始まった最初の連勝記録は、5月11日の高尺キウム戦まで12試合も続きました。この12連勝は、前身のビングレ・イーグルス時代を含めて1992年以来33年ぶりの快挙でした。10連勝だけでも1999年の韓国シリーズ優勝以来26年ぶりの記録だったのに、それを上回る12連勝を達成したのです。
チームの強さの秘密は、投打のバランスの良さにあります。外国人投手コディ・ポンセは前半戦だけで11勝無敗という驚異的な成績を残し、ライアン・ワイスも10勝以上を記録してチームの中軸を担いました。打線では主将のチェ・ウンソンを中心に、ノ・シファン、シム・ウジュンらが活躍し、守備面でも安定したプレーを見せています。
特筆すべきは、7月に入ってからの安定感です。後半戦が始まって以降も3連勝でスタートを切り、現在の10連勝につながっています。これは単なる調子の良さではなく、チーム全体の成熟度と、キム・ギョンムン監督の優れた采配が生み出した結果と言えるでしょう。
ファンコミュニティと文化的影響の広がり
ハンファの快進撃は、韓国国内外のファンコミュニティに大きな文化的インパクトを与えています。ネイバー・スポーツやティストーリーのブログ、FMコリア、DCインサイドなどの掲示板では、連日のようにハンファの勝利を祝うコメントであふれています。"Only one Hanwha"というネイバー・ファンカフェでは、「負け方を忘れたんじゃないか」「最近心配がない」「月曜日に試合がなくて寂しい」といった幸せなコメントが続々と投稿されています。
30年以上ハンファを応援してきた古参ファンたちは、涙を流しながら喜びを表現しています。2020年から2022年まで3年連続最下位という暗黒時代を経験したファンにとって、現在の状況はまさに夢のようです。「26年間の苦痛の後、ついに胸を張って歩ける」という代表的なコメントが、ファンの心境を如実に表しています。
芸能界からも熱い支持が寄せられています。俳優のチョ・インソンは順位表を静かにシェアしてハンファの1位を示し、パク・ジョンミンは家でチキンを食べながらイーグルスの試合を見ることに日々の幸せを見出していると告白しました。少女時代のユリも12連勝の瞬間をシェアし、高尺スカイドームでの勝利についてコメントを残しました。これらの有名人の支持は、ハンファの成功が単なるスポーツの枠を超えた文化現象になっていることを物語っています。
ドゥサン・ベアーズとのライバル関係と戦略的意味
7月22日のドゥサン戦は、単なる10連勝達成以上の意味を持っていました。実は、ドゥサンは今年5月13日に大田でハンファの13連勝を阻止した"連勝ストッパー"でもあったのです。当時ハンファは3-4で敗れ、歴史的な記録更新を目前にして足踏みを余儀なくされました。そのため、今回の対戦は文東柱にとってもチームにとってもリベンジの意味合いが強い試合でした。
文東柱のドゥサン戦での成績を見ると、彼の成長が如実に分かります。新人王を受賞した2023年には4試合で防御率1.19という圧倒的な成績を残しましたが、2024年には防御率12.42と大きく崩れました。2025年シーズン前半戦でも2試合で1敗、防御率6.00と苦戦していただけに、今回の完璧な投球はより一層価値のあるものでした。
ドゥサンの先発ジャック・ログも手強い相手でした。2025年シーズン18試合で5勝7敗、防御率3.23という成績で、ハンファ戦では3試合で2敗、防御率4.02と相性が良くありませんでした。しかし、この日は文東柱の投球が完全に上回り、ハンファが2-1で勝利を収めました。ノ・シファンとシム・ウジュンのソロホームランが決勝点となり、チーム一丸となった勝利でした。
2025年シーズンのリーグ順位とチャンピオンシップへの道のり
現在のハンファ・イーグルスは、56勝33敗2分けという圧倒的な成績で堂々の首位を走っています。2位のLGツインズとは5.5ゲーム差という大きなリードを保っており、1位の座を脅かす存在はいません。この成績は1992年のビングレ時代以来33年ぶりの前半戦1位確定という快挙でもあります。
チームの強さは数字にも表れています。チーム防御率、得点、盗塁成功率など多くの部門でリーグ上位に位置し、特に投手陣の安定感は群を抜いています。ポンセ、ワイス、リュ・ヒョンジン、文東柱という先発ローテーションは、他球団が羨むほどの充実ぶりです。リリーフ陣もパク・サンウォン、ハン・スンヒョク、キム・ソヒョンという必勝組が控えており、接戦での勝率の高さにつながっています。
注目すべきは、チーム全体の若返りと経験の融合です。ベテランのチェ・ウンソン主将を中心に、若手の文東柱、中堅のノ・シファンらがバランス良く配置され、チーム化学が非常に良好です。キム・ギョンムン監督の巧みな選手起用と、コーチングスタッフの充実も大きな要因となっています。このまま行けば、1999年以来の韓国シリーズ優勝も夢ではありません。
これからの展望:さらなる高みを目指して
40年ぶりの大記録を達成したハンファ・イーグルスですが、シーズンはまだ続きます。現在の勢いを維持し、最終的な目標である韓国シリーズ優勝まで駆け抜けることができるかが最大の注目点です。キム・ギョンムン監督は記録達成後も「日々の準備が最も重要」と選手たちの気持ちを引き締めており、慢心することなく一戦一戦に全力で臨む姿勢を強調しています。
文東柱をはじめとする若手投手陣の更なる成長も期待されます。今回のような重要な場面での投球は、プレーオフでも必ず生きてくるはずです。文東柱の精神的強さとプレッシャーに負けない投球は、チームにとって大きな財産となるでしょう。また、打線も安定しており、ノ・シファンやシム・ウジュンらの長打力が今後の試合でも重要な武器となります。
ファンの期待も最高潮に達していますが、それが選手たちにとって良いプレッシャーとなっているようです。新しいホーム球場である大田ハンファ生命ボールパークでの試合も、ファンとの一体感を生み出す大きな要素となっています。1999年以来のチャンピオンシップを目指し、ハンファ・イーグルスの歴史的な飛翔はまだまだ続きそうです。この勢いが最後まで続けば、韓国プロ野球史に永遠に刻まれる伝説のチームとなることでしょう。
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