マルティネス、PBA新神話創造！ハナカード選手権2連覇で通算8勝・賞金10億ウォン突破の歴史的快挙

スペイン最強の男、マルティネスが築いた新たな伝説

皆さんは知っていましたか？韓国プロビリヤード界に真の革命が起きていることを。2025年7月7日、高陽キンテックスPBAスタジアムで開催されたハナカードPBA-LPBA選手権2025の男子部決勝で、スペインの天才キューイスト、ダビド・マルティネス（クラウンハテ）が歴史的な快挙を成し遂げました。

マルティネスは韓国の英雄チョ・ジェホ（NH農協カード）を4-2のセットスコアで破り、2年連続でハナカード選手権のタイトルを獲得。この勝利により、彼は通算8勝を達成し、ベルギーの伝説的選手フレデリック・クードロンと並んでPBA最多勝利記録の共同1位に立ちました。さらに驚くべきことに、優勝賞金1億ウォンを獲得したマルティネスは、韓国プロビリヤード史上初となる累積賞金10億ウォン（10億1600万ウォン）を突破。これまでクードロンが保持していた9億9450万ウォンの記録を上回り、賞金ランキングでも堂々の1位に君臨することになりました。

33歳のマルティネスにとって、この勝利は単なる優勝以上の意味を持ちます。スペイン出身の選手として韓国のプロビリヤード界で築き上げた功績は、まさに「新神話」と呼ぶにふさわしいものです。彼の成功は、韓国ビリヤード界の国際化と競技レベルの向上を象徴する出来事として、ファンや関係者から高く評価されています。

決勝戦の激闘：マルティネス vs チョ・ジェホの白熱バトル

決勝戦は、まさにビリヤード史に残る名勝負となりました。マルティネスは平均2.212という驚異的な数値を記録し、一方のチョ・ジェホも2.188という高い平均値で応戦。両選手の技術レベルの高さが如実に表れた数字です。

試合は6セット制で行われ、序盤の3セットまではマルティネスがやや優勢に試合を進めました。しかし、4セット目からチョ・ジェホの反撃が始まり、「スーパーマン」の愛称で親しまれる韓国の英雄が本領を発揮。観客席からは両選手への熱い声援が飛び交い、会場全体が興奮の渦に包まれました。

特に印象的だったのは、マルティネスの得意とするバンクショットの精度です。彼は試合を通じて一貫してバンクショットを武器に得点を重ね、チョ・ジェホの猛攻に対抗しました。最終的に15-12で6セット目を制したマルティネスは、通算8回目の優勝を手にし、観客席から惜しみない拍手を受けました。韓国ファンの間では「マルティネスの技術は芸術的」「チョ・ジェホも素晴らしい戦いだった」という称賛の声が多く聞かれ、両選手への敬意が示されました。

10億ウォン突破が持つ歴史的意義と韓国ビリヤード界への影響

マルティネスの10億ウォン突破は、単なる個人記録の更新を超えた重要な意味を持っています。この記録は韓国プロビリヤード界の商業的価値の向上と、競技の国際的地位の確立を示す象徴的な出来事です。

韓国のビリヤードファンの反応は非常にポジティブで、ネイバーやダウムなどの主要ポータルサイトのコメント欄では「外国人選手でも韓国で成功できることを証明した」「マルティネスの努力が報われて嬉しい」といった好意的な意見が大多数を占めています。一方で、一部では「韓国選手がもっと頑張らなければ」という奮起を促す声も見られ、健全な競争意識の高まりを感じさせます。

この記録達成により、PBA投資価値の向上とスポンサーシップの拡大が期待されています。実際に、今シーズンからハリム（食品企業）が新たにPBAファミリーに加わり、10個のツアーが開催されることになりました。マルティネスの成功は、韓国ビリヤード界の持続的発展と国際化に大きく貢献していると言えるでしょう。

クラウンハテ所属選手としての成功とチーム戦略

マルティネスの成功は、所属チームであるクラウンハテの戦略的ビジョンの勝利でもあります。クラウンハテは国際的な才能への投資を積極的に行い、マルティネスを中心とした競争力のあるチーム作りに成功しました。

今シーズンのPBAチームリーグでは、クラウンハテは一時期下位圏に沈んでいましたが、5ラウンドで2連勝を記録し復活の兆しを見せています。マルティネスとキム・ジェグンのコンビネーションは特に注目されており、チーム全体の士気向上に大きく貢献しています。

韓国のビリヤードコミュニティでは、クラウンハテの国際化戦略について「他チームも見習うべき」「多様性がチームを強くする」という肯定的な評価が多く見られます。マルティネスの個人的成功が、チーム全体の価値向上につながっている好例と言えるでしょう。

チョ・ジェホの健闘と韓国ビリヤード界の底力

準優勝に終わったチョ・ジェホの戦いぶりも、多くの称賛を集めました。45歳のベテラン選手が見せた粘り強い戦いは、韓国ビリヤード界の底力を改めて証明するものでした。

チョ・ジェホは8強戦でヤン・チャパクを破り決勝進出を果たしましたが、決勝では惜しくもマルティネスに敗れました。しかし、彼の平均2.188という高い数値は、世界トップレベルの技術を持つマルティネスに対しても互角以上の戦いができることを示しています。

韓国ファンからは「チョ・ジェホの戦いに感動した」「年齢を感じさせない素晴らしいプレー」という声が多く聞かれ、ベテラン選手への敬意が示されました。また、「来シーズンこそは優勝を」という期待の声も多く、チョ・ジェホの人気の高さを物語っています。彼の存在は、韓国選手が国際的な競争の中でも十分に戦えることを証明する重要な要素となっています。

PBA 2025-26シーズンの展望と国際化の進展

マルティネスの歴史的快挙は、PBA 2025-26シーズンの幕開けを飾る象徴的な出来事となりました。今シーズンは過去最多の10個のツアーが開催され、競技の規模とレベルがさらに向上することが期待されています。

攻撃時間が35秒から33秒に短縮されるなど、よりスピーディーで迫力のある試合運営への変更も注目されています。これらの改革は、観客により楽しい観戦体験を提供し、ビリヤードの魅力を高めることを目的としています。

国際化の観点では、マルティネスの成功が他の外国人選手にとって大きな励みとなっています。韓国のビリヤードファンも「多様な国籍の選手が活躍することで競技がより面白くなる」「技術レベルの向上につながる」という前向きな反応を示しており、健全な国際競争の環境が整いつつあります。

今後のPBAツアーでは、マルティネスがさらなる記録更新を目指すとともに、韓国選手たちも奮起して世界レベルの競争に挑むことが期待されます。この良好な競争環境こそが、韓国プロビリヤード界の持続的発展の原動力となるでしょう。