ペップ・シティが完全復活！ユベントス5-2粉砕で王者の風格を見せつけ

ペップ帝国の華麗なる復活劇

2024-25シーズンでプレミアリーグ6位に終わり、主要大会での早期敗退に苦しんだマンチェスター・シティが、ついに王者の風格を取り戻した。6月26日（現地時間）、フロリダ州オーランドのキャンピング・ワールド・スタジアムで行われたFIFAクラブワールドカップ2025グループG最終節で、シティはイタリアの名門ユベントスを5-2で粉砕した。

この勝利により、シティはグループステージを3戦全勝、13得点2失点という圧倒的な成績で首位通過を決めた。試合後、ペップ・グアルディオラ監督は「このような試合をしたのは久々だ。ボールを持っている時でも、持っていない時でも、選手たちは常に全力で戦っていた。我々らしいプレースタイルを取り戻せたと思う」と満足感を示した。

韓国のサッカーファンが重視する組織的な戦術と個人技の融合という観点から見ても、この試合でのシティのパフォーマンスは完璧だった。新加入選手の即戦力化から、ベテラン選手の復調まで、すべての歯車が噛み合った90分間は、まさに「ペップ・シティ」の真骨頂を示すものだった。

戦術的マスタークラス：新戦力の完璧な融合

今夏、総額1億3070万ユーロ（約209億円）を投じて4人の新戦力を獲得したシティ。この試合では、ウォルバーハンプトンから3680万ユーロで獲得した左サイドバックのライアン・アイト＝ヌーリと、ミランから5500万ユーロで獲得した左インサイドハーフのタイアニ・ラインデルスが先発出場し、即座にチームに溶け込んだ。

特にアイト＝ヌーリの貢献は目覚ましく、9分の先制点ではジェレミー・ドクへの絶妙なアシストを記録。ドクは「彼はトップクラスの選手だよ。スピードがあって、1つ1つの反応も素早い」と新相棒を絶賛した。

一方、ラインデルスは52分のハーランドの3点目をお膳立てするなど、中盤での創造性を発揮。グアルディオラの4-3-3システムの中で、両選手は加入発表から3週間も経たずして勝利に決定的な役割を果たした。

個人技の輝き：スター選手たちの復調

この試合で最も注目を集めたのは、後半52分に途中出場したエルリング・ハーランドの300号ゴールだった。ピッチに立ってわずか7分での記録達成は、24歳という若さでの偉業として世界中のメディアが報じた。

先制点を決めたジェレミー・ドクの動きも秀逸だった。アイト＝ヌーリからのスルーパスに完璧なタイミングで反応し、ユベントスの最終ラインを破ってファーサイドに決めたゴールは、まさに教科書的な抜け出しだった。

69分にはフィル・フォーデンが4点目をマーク。エデルソンからのロングキックをハーランドが落とし、サヴィーニョのお膳立てから冷静にゴールを決めた。 そして76分、サヴィーニョ自身が放った強烈なミドルシュートがクロスバーに当たってからゴールに吸い込まれ、シティの攻撃力の高さを象徴する5点目となった。

ユベントスの苦悩：格差を露呈した90分

一方、ユベントスにとってこの試合は厳しい現実を突きつけられる結果となった。11分にトゥーン・コープマイネルスがエデルソンのパスミスを突いて同点に追いついたものの、その後はシティの圧倒的な攻撃力の前に為す術がなかった。

試合後、イゴール・トゥドール監督は率直に敗因を認めた。「マンチェスター・シティは私たちの手に負えなかった。彼らは途方もないクオリティ、キャラクター、すべてを持っている。現時点で彼らは我々と別の次元にいる」

コープマイネルス自身も「彼らの方がより多くの時間帯でボールを持っていた。前半の僕らは少しポジションが低すぎたんだ。この敗戦から学ばなければならない」と振り返り、両チーム間の実力差を認めざるを得なかった。

世界のファンが見た「ペップ・マジック」の復活

この試合は世界中のサッカーファンから絶賛の声が上がった。特に韓国のサッカーコミュニティでは、シティの組織的な攻撃と個人技の融合に対する称賛の声が多数見られた。ネイバーやダウムなどの主要ポータルサイトでは、「久々に見た完璧なサッカー」「これがペップ・サッカーの真髄」といったコメントが相次いだ。

特に注目されたのは、新加入選手の即戦力化だった。韓国のサッカーファンが重視する「チームワーク」と「戦術理解度」の観点から、アイト＝ヌーリとラインデルスの適応力は高く評価された。また、ハーランドの300号ゴールについても、「個人記録よりもチームの勝利を優先する姿勢」として好意的に受け止められた。

日本のサッカー専門メディア『サッカーキング』では、「こんな試合は久々」というグアルディオラ監督のコメントを大きく取り上げ、シティの復活を印象づけた。 また、『フットボールチャンネル』では新戦力の活躍を詳細に分析し、「新生マンチェスター・シティがもう強い」と評価した。

16強への道筋：王座奪還への第一歩

グループG首位通過を決めたシティは、30日にグループHの2位通過クラブと16強で対戦する。一方、2位で通過したユベントスは翌1日にグループHの首位通過クラブと対戦することになった。

グアルディオラ監督は試合後、「過去のようなチームに戻るために、改善すべき点について話し合った」と明かしつつも、「過去の姿が戻ってきたわけではない」と慎重な姿勢を示した。 しかし、「攻守両面でこれほどのパフォーマンスは久しぶりだった。選手たちは再び『良いチームだった時』の感覚を取り戻したと思う」とも語り、復調への手応えを強調した。

韓国のサッカーファンが特に注目するのは、シティの「完璧主義」への回帰だ。3戦全勝13得点という数字以上に、試合内容の充実ぶりが評価されている。組織的な守備から流れるような攻撃への転換、個人技と戦術の完璧な融合など、韓国サッカー界が目指す理想的なサッカーの形がそこにあった。クラブワールドカップという舞台で見せたこのパフォーマンスが、シティの王座奪還への確かな第一歩となることは間違いない。